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特異的トレーニング?

とあるプロゴルファー(結構その世界では有名な選手です)のYouTubeチャンネルを勉強がてらよく見ますが、そこで気になる発言がありました。

プロを目指す女子選手を指導するという場面で、普段行っている筋力トレーニングの話になりました。

プロの「どんな(筋力)トレーニングしてるの?」という質問に、「下半身の強化としてスクワットとかをやっています。」と答えました。これに対して、「ゴルフは回転運動のスポーツだから、スクワットではなくスケータージャンプ(下半身にひねりの力が加わる種目)をしなさい。」とアドバイスしてましたが、これにはかなり違和感を感じました。正直、ゴルフのプレーはプロだけど、トレーニングは素人だな、と(プロには失礼ですが)感じてしまいました。

 

ただ、これと似た話は至る所にあります。競技特性に似せた(競技動作に似せた)トレーニングや、競技動作に必要のない可動域は使わない(関節可動域を制限した)トレーニングなどなど枚挙にいとまがありません。

 

大変気の毒なのですが、それらは全て間違っています。(あくまでもストレングストレーニングを前提としての話です)

 

先のYouTubeチャンネルの話を例にとると、(そもそも論として、回転運動強化でスケータージャンプというのが???ですが、それはひとまずおいといて)下半身で回転運動なので、股関節の内外旋のことでしょう。そしてゴルフの動作だと主に外旋だと思いますので、外旋をメインで大まかに話を進めていきます。(ゴルフで重要な動作ですからね)

股関節外旋を担う筋肉はいくつかありますが、その中でも大きな力を発揮するのは大臀筋です。そう、お尻です。そしてお尻を鍛える種目の代表格が「スクワット」です。(そう、女子選手、正解なんです)スクワットをしているのであれば、下半身の強化、ゴルフに必要な外旋の動きの強化にばっちりなってます。競技の動きに似せたり近づけたりする必要はないのです。

 

一風変わったトレーニングが見栄えも良かったり、クライアントのうけも良かったり、インスタ映えしたりしますが、必ずしもそれが効果的なトレーニングかどうかは「?」なことが少なくないので、ご自身で導入される場合はご注意ください。

 

今日はゴルフの練習に行った途端に土砂降りで、打った球がどこに飛んでいったか全く分かりませんでした。